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シャムキャッツインタビュー

2009年にリリースされた、シャムキャッツのデビューアルバム『はしけ』を初めて聴いたとき、90年代のUSインディー・ミュージックをナチュラルに取り入れた、若いバンドが出てきたなあと感心した覚えがある。どこかとぼけていて、ローファイな楽曲は、ハイファイでテクニカルな音楽に対する、鮮やかなカウンターのようにも感じたものだ。

インタビュー・テキスト:西澤裕郎 撮影:木下夕希

シャムキャッツ
東京を中心に活動している4人組ロックバンド。2007年頃から活動開始。2009年4月にファースト・アルバム『はしけ』をリリース。以降、枠にはまらない楽曲と自由なステージングでその独特な存在感はじわじわと広がりを見せる。2010年、「DEMO SINGLE SERIES」と銘打ったCD-R作品を3作連続リリースし全てソールドアウト。2011年、3月9日にファースト・シングル「渚」、8月24日にセカンド・シングル「サマー・ハイ」をリリース。どちらも良い感じにヒット。11月23日にはファースト・ミニ・アルバム『GUM』をリリース。
シャムキャッツ - siamese cats official web -

この先もバンドを続けるっていうイメージが、なくなっちゃったんですよね

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ー前作『はしけ』を出した直後、シャムキャッツはどんな状態だったんですか?

夏目(Vo/Gt):アルバムの反応は良かったんですけど、自分たちに対する自信がまだなかったんですよね。いいライブをしている実感もなかったので、その状態でお客さんが増えても、正直言うと不安しかなかったくらいで。

e

ー全体像が見えない中、物事が進んでいってしまう状況が不安だったと。

夏目:そういう状況になっちゃったから、新しい曲も出てこないし、全部がちょっとスランプになった感じはありましたね。

菅原(Gt):特に夏目がスランプだったんですけど、その空気をメンバーも感じていて、バンド自体の調子も下がっていっちゃって。

夏目:この先もバンドを続けるっていうイメージが、なくなっちゃったんですよね。リリースとかツアーとか、全体の流れをよく知らないまま進んでしまったら、この先どうなるんだろうって。今思うと、単純にその場を楽しむことが出来なくなっちゃたんです。

シャムキャッツ左:菅原 右:夏目

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ーどうやってその状況から抜け出したのでしょう?

夏目:きっかけはいくつかあるんですけど、2009年の8月に出演した『つくばロックフェス』の後に、メンバーとスタッフに対して僕が発作的にキレたんです。

菅原:ステージ裏に全員集合させてね(笑)。

夏目:そうそう(笑)。僕が持っていったアイデアに対するメンバーのリアクションが薄い気がしたんですよ。練習してこいっていっても全然うまくなってこないし、マネージャーの山口さんはライブを見ているだけで何の感想も言わないし、やるんだったらちゃんと練習しろよっていう普通のことを言ったんです。このまま何となくバンドをやっていくんだったら僕は辞めるって。

e

ーメンバーはそうした空気を感じとっていたんですか。

菅原:その前から空気でわかっていたので、ついに言われたかって思いましたね。

夏目:結構我慢したからね。

菅原:それがきっかけで、「シャムキャッツにとって一番いいことは何だろう」って考えたら、自由に楽しくやることだって分かったんです。それで、ストイックに練習するだけじゃなくて、楽しくできる方向性を探しながら改善していったんですよ。

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ーバンドとしてスランプを抜けたと思えたのは、いつぐらいのことなんでしょう?

夏目:スランプはしばらく続くんですけど、「自分たち主導で動く」というやり方を取り始めてから、バンドの雰囲気が徐々に良くなったんですよね。今思うと、その最初のきっかけになったのが、2009年9月にリリースした『BGM』というDVD作品でした。その頃、ライブハウスでライブをすることにも行き詰っていたので、余計なことを考えず、勝手にやりたい! と思ってたんですよ。それで、自分たちで河原に楽器を持ち込んで、誰もいないところで演奏してビデオに撮ったんです。

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ー河原で演奏するアイデアは、どういうところから出てきたんですか。

夏目「Why?が屋上でライブしてたり、FUGAZIがちゃんと環境が整ってるわけじゃない適当な場所でセットを立てて演奏してるのを、自分たちもやってみたいと思って、シャムキャッツがそれをやるんだったら海かなと思ったんです。九十九里の方まで撮影場所を探しにいったんですけど、いい場所がみつからずに本番当日を迎えちゃったので、適当に見つけた河原で演奏したんです(笑)。

2/3ページ:自由に作ったデモCDシリーズ、それを経た「もう少し遠くを見よう」

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