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荒川ケンタウロス インタビュー

バラバラだった5人を繋ぎ合わせたグッドメロディー。

そんな5人によって作られる荒川ケンタウロスの音楽を一言で表すならば、J-POPのクラシックにもなりうるような普遍性を持った、メロディ主体のポップソングである。特定のアーティストに影響を受けたことはないと話すが、彼らの楽曲からはスピッツのような叙情的なメロディーセンスを感じるし、ビジュアル系バンドにも通じる人を選ばないキャッチーさを見いだすことが出来る。当初は楠本が曲を書いて、土田がアレンジを加える形だったようだが、将来的には、全員が曲作りをすることが理想だと言う。

一戸:楠本さんの持ってくる曲は、デモの段階からメロディーが良かったし、メインになるリフも出来上がっていたんです。それをうまくまとめているのがベースの土田君。その2人の存在があったからこそ、最初のバラバラな状態でも完成度が高かったし、今までやってこれたのかなって思います。今はその2人にメンバーが追いついてきて、だんだん5人で作っていけるようになってきているんです。

楠本:最終的に全員が作詞作曲に関わることが理想なんです。同じ意思を持って、ひとつの目標に向かっていける人たちに出会うことって、20代後半になるとなかなかないじゃないですか。だからこそ、僕たちは初めてバンドをやる中学生や高校生が持っている初期衝動や輝きを出せると思うんです。意識してそれを出そうっていうより、本当に楽しんでやっているだけなんですけどね。もともとバンドをやったことがなかった人がいたり、オリジナルを初めてやる人がいるからこそ、その瞬間って出せると思うんです。もし、ずっとバンドをやっていた人たちだったり、解散してから集まったメンバーだったら、輝きを出すのは難しかったかもしれない。安定した技術は後からでも付いてくると思っているので、そこを大切にしたいんです。

荒川ケンタウロス

実際にバンド活動を始めてからも、彼らの考え方がブレることはない。どれだけ自分自身の気持ちに向かい合うことが出来るか。そこを大切にしていることが、荒川ケンタウロスを輝かせている。

音楽が鳴り続けれていれば、輝きは失われない。

楠本と話している中で、特によく出てくるキーワードがあった。「初期衝動」と 「輝き」という言葉だ。それは歌詞にもよく表れている。荒川ケンタウロスの代表曲である“天文学的少年”に、こんなフレーズがある。「ほんのささいな今日の出来事で世界は輝いて」。これは、好きな人とちょっと話をするだけで、心がうきうきして自転車を全力でこいで家に帰る…そんな子供の頃の気持ちをストレートに表現した歌詞である。彼らの楽曲を聴いていると、いつの間にか子供心を忘れていた、自分でも気付いてなかった姿に気付かされる。

ここで、少し意地悪な質問をしてみた。荒川ケンタウロスは、まだバンドとしてはスタートしたばかり。曲作りからアルバムリリースまで、全てが初めてづくしのはずである。だからこそ、必然的に初期衝動が生まれているのではないだろうか。バンド活動を続けていく中で、そうした輝きが薄れてしまう恐れはないだろうか?

楠本:それはないですね。もしかしたら、今回のアルバムを聴いて輝きを感じない人もいるかもしれないし、5枚目に出したアルバムを聴いて輝きを感じる人もいるかもしれない。感じ方は人それぞれなんですよ。だからこそ、自分達はいつも同じスタンスでいたいんです。続けていけば、こなれてきた雰囲気を感じることは絶対にあるはずなんです。でも新しい曲が出来上がった瞬間瞬間に、輝きは放たれると思っています。曲が生まれる限りその衝動は枯れないし、あり続けるんです。

それに対して、一戸はこんな答えを返してくれた。その違いがとてもおもしろい。

荒川ケンタウロス

一戸:逆に、僕にはそういう感覚が全然ないんです。純粋に音楽人生が始まったばかりだし、みんなよりキャリアが浅いってこともあるんですけど、音楽がやれていれば輝きがなくなってもいいかなと思います。ただ、なくなる気はしないです。今は、ずっと楽しいんじゃないかなって気持ちしかありません。

お互い意見がまったく違うかと思いきや、2人とも輝きがなくならない自信を持っていた。ひたむきな姿勢と、それを信じて疑わない姿が、荒川ケンタウロスをここまで真っすぐに輝かせているのだと、確信することが出来た。

NEXT:「自己満足になるか、人に必要とされるバンドになるかは、紙一重だと思うんです」

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