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輝きを忘れない5人の仲間たち、荒川ケンタウロス インタビュー

「荒川ケンタウロス」というバンド名だけ聞くと、コミックバンドやアングラバンドを想像してしまうかもしれないが、彼らは真っすぐな歌を届けるロックバンドである。

インタビュー・テキスト:西澤裕郎 撮影:柏井万作

荒川ケンタウロス
2009年7月より活動を開始する。「小粋にポップでゲームのような軽快さと、ドラマティックさのエッセンスが、ずん胴鍋でごった煮」そんなエクセレントな時間を、おしゃまな5人組がお届けします。
荒川ケンタウロス - official web -

「大人って何でしょうね?」

荒川ケンタウロスのデビュー・ミニアルバム『遊覧船の中で見る夜明けはいつも以上に美しい』。その1曲目“ストーリーテラー”で、彼らはこう歌う。「子供心を忘れた男が/無理矢理につくりあげたウソだらけの自分」。彼らが一番歌を伝えたい相手は、いつの間にか大人になったと思い込み、自分自身の気持ちに向かい合うことを忘れてしまった人たちである。

楠本(Gt):過去に持っていた気持ちを忘れている人が多いと思うんです。大人って何でしょうね? 本人が思い込んでいるだけで、大人なんていないんじゃないかな。もちろん僕だって、ある程度分別のついた行動はしますよ。だけど、子供の頃に持っていた気持ちは一生変わらない自信はあるんです。そういう気持ちを忘れてしまった人たちにこそ聴いてほしいですね。

バンド結成の中心となったのは、楠本と土田(Ba)。大学の先輩と後輩だった2人は、いくつかのバンド経験を経て、メンバーを探し始める。多くのバンドが、大学のサークル内でメンバーを探したり、身の回りにいる友達同士で始めることが多いなか、2人はインターネットの掲示板を使ってメンバーを募集していく。

楠本:ゼロからバンドをスタートさせたかったんです。身内でやっているバンド達がグダグダになっていくのを色々なところで見ていたので、知り合いだけで集まるのが恐かったんですよね。しっかり「音楽」をやりたかったから、昔の『BANDやろうぜ』みたいに「当方ボーカル募集」って書き込みをして(笑)、敢えてメンバー募集をしました。今はそういう出会いって、なかなかないと思うんです。ボーカルの一戸はアコギを持っていたくらいで、バンドをやったこともなかったし。

一戸(Vo):もともと、僕は1人で弾き語りの活動をしていたんです。たまたまバンドをやってみたいなと思っていたときに、メンバー募集の掲示板をみつけたので連絡をしてみました。

荒川ケンタウロス左:楠本 右:一戸

-いくつもある募集の中で、どうして彼らに惹かれたんですか?

一戸:文章の感じですね(笑)。すごく丁寧だったんですよ。活動場所も僕にとって馴染みの国分寺だったし、もらった音源もすごくよかったので、そのまま歌うことになりました。本当に文面から誠実な感じがしたんです。

「荒川ケンタウロス」という、冗談なのか本気なのか分からないバンド名は、漫画家・長尾謙一郎の『おしゃれ手帖』から取られている。ナンセンスで破天荒なギャグ漫画として知られる同作。そこに登場する、主要人物ではないキャラクターが運営する会社「(有)荒川ケンタウロス」をバンド名に選んだ理由は、何だったのだろう。

楠本:英語を使った名前や耳障りが良過ぎるバンド名はイヤで、あくまで日本語の、覚えやすいバンド名がよかったんです。おもしろいけど、よく分からないバンド名ってないかな? って考えていたときに、ぱっと「荒川ケンタウロス」が浮かんだんですよ。僕も土田も『おしゃれ手帖』が好きで、これだったらふざけている感じもするけど、何だろう? って気にとめてもらうことが出来ると直感したんです。

バンド名を決めた後、長尾氏に連絡して使用許可を求めたところ、意外にもあっさり快諾してくれたという。その後発売することになるシングル『天文学的少年』でも、ジャケットデザインを長尾氏が手掛けている。

メンバー募集に応募してきた何人かと会い、最終的に2009年、一戸、場前(Key)、尾越(Dr)を加えた5人編成に落ち着くことになる。これはメンバーが揃った後にわかったことだが、場前以外の4人は同じ大学出身だったことが判明。大学時代はまったく面識がなかったため、ゼロからのスタートには変わりなかったが、必然的な出会いを感じるエピソードである。

NEXT:音楽が鳴り続けれていれば、輝きは失われない。

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